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イベントレポート

終活アドバイザー協会講演会

報告NPO法人ら・し・さ 正会員 河原 正子

令和最初の年の終活アドバイザー協会講演会が9月14日東京ウィメンズプラザホールにて開催し、100名ほどの方にご参加いただきました。

第1部:「生前葬ってどんなもの?」~ある生前葬の記録から~

若色理事長のあいさつの後、第1部の講演が始まりました。

挨拶をしている若色理事長
挨拶をしている若色理事長

 

生前葬、といえば昔は芸能人や有名人がするもの、と思われていましたが、最近では一般の方でも生前葬をする人がおられるそうです。どのような人が、どのような気持ちで生前葬をされるのか、今回はその舞台裏が聞ける、ということで興味津々で参加しました。

まずは生前葬を企画したいきさつから話され、実際に行われた生前葬の映像を見ながら、開催するにあたっての苦労話などを聞きました。

 

生前葬

生前葬

 

今回の講演会のテーマである生前葬は、5年前に大阪で開催されたものです。一般的に思い浮かべる生前葬と違うのは、イベントとして企画された生前葬だったことです。それは、「生前葬を企画している夢」を見た鹿野さんの強い希望をFPの横林清子さんが受けてくださることで実現した企画でした。

きっかけは違っても、生前葬をするにあたって考えなければいけないことはきっと同じでしょう。考えた項目と結果(⇒の後の記述)は下記のようでした。

・生前葬の形式は?(お葬式の形式、イベント形式、パーティ形式)⇒イベント形式

・目的は何? 誰が対象者?⇒仕事を通して知り合った方々にお礼を言い、自分の歴史を知ってもらう。対象者は仕事を通じて知り合った方々

・場所はどこ? 予算はどれくらい?⇒キャッスルホテルで最低遂行人数30人、参加費一人1万円

・香典はどうする? 参加費として受け取る? 参加費を決める?⇒香典という名の参加費として徴収

・どのようにしてお知らせする?⇒チラシの配布とフェイスブックでの告知

 

開催するにあたって、まずは『ら・し・さノート』に自分史をまとめてもらい、昔の写真をちりばめて、横林さんの歴史がわかる映像を作成されました。昔の写真は、膨大な時間を費やして鹿野さんが修正されたそうです。横林さんの希望は、“明るくしてほしい”。そこで、金屏風の前に娘さん手作りのブリザーブドフラワーで飾り付けをした写真(遺影?)を飾りました。開催する方も試行錯誤しながらの作業だったと思いますが、参加される方たちも、当日の服装に迷い、香典という名の参加費をどう渡したらいいか戸惑ったそうです。

そして本番。会場を映した画面からは、本人も参加者もとても楽しそうで、笑いに満ち溢れた明るい生前葬の雰囲気が伝わってきました。そしてビデオの最後に、当日サプライズで登場した娘さんの言葉が流され感動しました。

5年前の生前葬の様子
5年前の生前葬の様子

 

第1部の最後にご本人が出てこられて、鹿野さんのインタビューを受けられました。家族関係に変化がありましたか?という問いに「生前葬の様子を収録したビデオを見せたことで、自分の仕事や人間関係について子供や孫に伝わった」との答えでした。

生前葬のご本人の登場
生前葬のご本人の登場

 

一般の人にお勧めする方法として横林さんは「形にとらわれず、生き生きとした姿を残し、感謝を伝える場とする方法」を挙げておられました。生前葬をするうえで気になるのは、本葬をどうするか、という点ですが、横林さんは「今回はFP対象のイベントとして受け、家族や親族は娘以外参加していないので、本葬はやります」とおっしゃっていました。

故人の会社や所属団体などでの姿を、お葬式に参列した方々からの話で家族が初めて知った、という話をよく聞きます。亡くなってからではなく、生前葬をすることで生きている内にわかってもらえることも生前葬をするメリットなのでしょう。元気なうちに、関わった人への感謝を伝える場を持てればいいな、と思いました。

 

第2部:「人生100年時代における終活アドバイザーの可能性」
~死亡・相続ワンストップサービスの担い手として~

続いての第2部は、山田副理事長がコーディネーター、廣木理事と高井理事がパネリストを務めるパネルディスカッション形式で進行しました。

両講師が終活に関わるキッカケと今の活動状況を話した後、今終活が盛んになっている理由や終活で知っておきたいこと、ら・し・さノートの活用法などを話されました。

終活アドバイザーの可能性は
終活アドバイザーの可能性は

 

人生の最後を迎えるにあたり、医療と看護の連携だけではダメ、生活そのものを支援する人たちが必要。そのメンバーとして終活アドバイザーの存在が重要だということ。また、亡くなる前と亡くなった後の橋渡しをする人が必要になってくること。終活で関わってくる5つの項目①医療・介護 ②資産管理 ③住まい ④相続 ⑤葬式・お墓 それらをビジネスとしてワンストップで行うためにはネットワークを持っていることが大切、などということを知りました。

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終活アドバイザーの役割

 

エンディングノートの中には知人を書く欄があります。今まで私は「知人=私が知っている人」だから書く、と思っていました。しかしそれだけではなく、「知人とは自分の事を知ってくれている人」なので、その名前を書いておくことで、自分の身に何かあったときにその人と連絡がつき、自分のことを介護者などにわかってもらえる。そのためにも知人を書いておくことは大切なのだ、ということに気づかされました。

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ら・し・さノートの活用

 

最後に話された講師の「終活は元気になるツール」という言葉が印象的でした。ノートには自分の歴史・将来を書くページがあります。人生を振り返りながら書いていくと、これからやりたいことが見つかる、とのことです。ちょうど私もこれからの人生、やってみたかったことを一つずつやっていこう、と決めたところでしたので、もう一度人生の振り返りをノートに書きながら、やり残すことのない人生を送ろう、と思いました。

 

 

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