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イベントレポート
【ら・し・さⓇの終活講座第29回】 相続・基本講座第1回 「相続の基本知識」
2019年2月9日(土)13:40からの相続基礎講座(全3回シリーズ)の第1回のテーマは「相続の基礎知識」でした。
講師は、前半がNPO法人ら・し・さ副理事長で独立系FPの山田静江さん、後半は同理事で不動産コンサルティングマスターの橋本秋人さんでした。当日は雪という悪天候にもかかわらず、会場は終活アドバイザーをはじめ多くの方で満席となりました。
前半は、「相続とは」から始まり、次にいくつかのケースを基に、相続人は誰なのか、法定相続分や遺留分の割合はどうなるのかを、ワークを交えて確認していきました。
相続財産は法定相続分で分けなければいけないと思われがちですが、遺言書がある場合は原則として遺言書に書かれてある分け方が優先され、遺言書がない場合は相続人全員で話し合って分け方を決め、遺産分割協議書を作成する。たとえ、遺言書があっても、相続人等の関係者全員が賛成すれば、遺言書とは別の分け方をすることもできること。また、戸籍謄本の取得方法や遺産分割の対象となる財産はどのようなものかなども、わかりやすく説明していただきました。
後半は、相続の手順と相続税についてでした。
被相続人の財産は相続人の共有財産となるため、引き出すには原則として相続人全員が遺産分割に合意するなどの手続きが必要ですが、今回の民法改正により、2019年7月1日から、「預貯金の1/3×法定相続分」を各相続人が引き出せるようになります。ただし、預貯金の引き出しにより単純承認とみなされれば相続放棄ができなくなる点に注意が必要です。
また、2020年7月に始まる「自筆証書遺言の保管制度」や、相続手続きに便利な「法定相続情報証明制度」などの説明もありました。
相続税の計算は、事例に基づいて実際に計算することで、計算の流れやポイントを再確認することができました。
ワークを入れながらのお二人の講義は、初めて聞く方でも大変わかりやすく、終活アドバイザーの方々にとっても、知識を再確認できるとても良い機会になったと思います。今回の民法等の改正により、相続に関する分野も大きく見直されます。講義の中では改正箇所も含めて説明していただき、相続の知識をブラッシュアップすることができました。
次回の第2回「相続への備え1」も、ぜひ参加したいと思います。