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イベントレポート
【サロン】都立谷中霊園見学会とランチ交流会
多死の時代、お墓の後継者不足などに対応して、都立霊園でも一般の埋葬施設(お墓)だけではなく立体埋蔵施設(納骨堂)(谷中、青山)、など多様な埋蔵施設を選べるようになってきました。ボランティアガイドさんの案内で、谷中霊園で立体埋蔵施設や、有名人のお墓、その他珍しいお墓を巡り、歩き疲れて渇いたのどを潤しつつ、谷中「吉里本店」でゆったりとランチと会話を楽しみました。
5月29日、日暮里駅で10時20分に待ち合わせをして、ボランティアガイドさんと顔合わせし、2グループに分かれて見学開始です。
駅から階段を上ってすぐのお寺、「天王寺」では大きな大仏様が目に飛び込んできました。
ここは富くじ発祥で有名なお寺で、毘沙門様がまつられています。また、幸田露伴の小説のモデルとなった五重塔の焼け跡(礎石のみ)があり、現存していればさぞ立派であったろうし、人気も高くなっただろうということでした。
長谷川一夫、森重久弥、浅草神谷バーで有名な神谷家の墓などを見学しました。
徳川慶喜のお墓は神式の円墳で正面の向かって左側が慶喜公のお墓、右側が正室美賀子様のお墓、側室と侍女たちと夭折した子供たちも一緒の敷地に葬られています。ガイドさんによると時代の変化の波に翻弄された方であったので、墓所のデザインも慶喜自らが行って準備をしたそうです。都立谷中霊園と地続きなので谷中霊園内だと思っていましたが、地図によると墓の場所は寛永寺谷中第二霊園の中ということでした。葵の紋の立派なお墓だと思いました。
都立の霊園は寺院墓地とは異なり、宗教宗派を問いません。鳥居があったり、墓石のてっぺんがとがっている四角錐谷戸金型の神道の墓、聖亜使徒大主教ニコライの墓(下の写真)など様々な宗教宗派のお墓を眺めることができ興味深かったです。
今回の見学会の目的の一つである立体埋蔵施設(納骨堂)は谷中霊園に5棟建設されており、以下のような特徴を持っています。
(1)立体埋蔵施設は一般埋蔵施設の対面墓参の利点と合葬埋蔵施設の管理不要の利点を併せ持つ新しい形態のお墓です。一区画に3体まで、現在の使用者とその親族の遺骨を埋蔵することができます。
(2)埋蔵された遺骨は、使用許可日から起算して20年間は地上にあるカロートに骨壷の状態で埋蔵し、その後は遺骨を骨壷から出して、施設内にある地下カロートに共同埋蔵(合祀)します。使用許可日から20年を過ぎて埋蔵する場合は、最初(納骨時点)から地下カロートに共同埋蔵されます。名板・骨壷は20年後共同埋蔵の際に東京都で処分いたします。共同埋蔵された後の遺骨の返還はできません。 (「TOKYO霊園さんぽ」より)
谷中の霊園は古くからの歴史もあり広いお墓もありますが、最近では立体埋蔵施設のような納骨堂形式や近くのお寺では一人様向けの小さなお墓(花壇霊園、上の写真)が増えてきています。多死の時代、お骨の収納も効率化をしなければならなくなってきたのを実感しました。
見学を終え、お昼のお食事処「吉里」の前でグループごとに記念写真を撮りました。ガイドのみなさん、色々とありがとうございました。